2014年3月19日(水)
昨年末、我が家は念願のドラム式洗濯機(パナソニックプチドラム)を手に入れました。
しかしドラム式っていうのは、洗浄力が強力なんでしょうかねぇ。前の洗濯機では柔軟剤なしでも問題なかったのに、新しいドラム洗濯機で洗うと仕上がりがガリガリになってしまうのです。それで仕方なく柔軟剤を使うようになりました。
で、今まで真剣に見たことのない柔軟剤売場を物色するようになって知ったのですが、すごい種類の香りがあるんですね。しかも、その香りの強烈なことにびっくり。
何年か前にダウニーの人気が出始めた頃、テレビで
「日本人の香りに対する感覚が変わってきた。若い世代は、より強い香りに惹かれるようになってきている。」という特集があって、そのときは軽く、へえ〜。と思っただけだったけど、あれはこういうことだったのか。と今頃になって納得。
何だか気になって、ちょうど「料理の四面体」っていう本を読んでいたこともあって、私なりにいろいろ考えているとき、パスタに使うニンニクを潰しながら、ハタと気づいたのです。
日本人の香りの感覚の変化にはニンニクが大きく関わっているのではないかと。

日本人は長い間ニンニクを食べない国民でした。伝統的な和食はニンニクを使いませんよね。これは世界でとても珍しい。(日本の他にニンニクを使わない国(料理)がどれくらいあるか知りませんが、ヨーロッパはもちろん、中国も韓国も、ニンニクは必須アイテムですよね。)そのぶん、和食は独特な食文化となり得たのですが、「ニンニクを食べない」ことは、香りの感覚(食における香り、食事以外の暮らしの中の香り)に大きな影響を及ぼしたと思うのです。
例えば、香水。
日本人は体臭がほとんどないと言われてきました。きつい香水をつける必要もなく、香りの好みとしては、ほのかな香り、自然な香りが良しとされてきました。(「残り香」「移り香」などという言葉は、いかにも日本らしい繊細な情緒があります。)
ところが!。ニンニクは強い匂いがあるので、匂いを移して中和させる
油とともに使い、その匂いを消すためあるいはより引き立たせるためににハーブやスパイスを使う。強い香りを使うことで、更にまた別の香りを使う。このニンニク効果とも呼ぶべき、香りに香りを重ねる循環システムが及ぼす影響は、料理だけでなく、香水や芳香剤、生活の香り全般にいえることだと思うのです。
そうして、ニンニクを食べるようになった日本人は、強い香りに慣れ、より強い香りを求めるようになったんじゃああるまいか。消臭だけでは、ほのかな香りだけでは、満足できなくなってしまったのではあるまいかと、私は思ったのであります。
<追記>
と、書き終わって(大きな「油」と書いたところ)から気づいたのけど、日本では油そのものも、脂が多い肉も、つい最近(明治時代)まで食べなかった。
「油」と「ニンニク」と「肉」、この3者は、世界中の料理で、三位一体のごとく、家族のように、結晶体のように、一組の化学式のように、強く固い絆で結ばれています。それなのに、希有なことに、日本ではこの3者をほとんど口にしなかったことが、世界でも類まれな、油もニンニクも使わないヘルシー(!)な、そして嗅覚より視覚で味わう美しい食文化を生み出し、結果として日本人の香りの感覚に大いに影響してきたということが歴然としたような。。。
だけど、肉と油のせいだっていうんじゃ、当たり前過ぎてつまらないですよね(^^;)。やっぱり、ニンニク!のせいにしたい気がします。
<おまけ>

↑ハーゲンダッツアイスクリーム「ローズ」
コンビニで見つけて、つい買っちゃいました。これもすごい香りです。
ポーの一族になった気分を味わえますよ。
今日もおつきあいいただき、ありがとうございます。
お気軽にコメントいただければ、更に嬉しいです。
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