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私が海外料理番組にハマった理由(ワケ)

 最近、読んだ本2冊↓。
 2冊とも、30年ほど前に書かれたエッセイですが、今読んでもとてもおもしろい。名著というのは、そういうものですね。


books.jpg


「料理の四面体」(玉村豊男 著)

 この本を読んで、私は自分が海外料理番組にはまった理由がわかりました! なので、ちょっと書き残しておこうと思います。
 以下『』(二重カッコ内)は著書からの引用文です。

 特に興味深かったのは、第4章に書かれた「料理する」という概念の古今東西の違いについて。

 「料理」という意味の、フランス語の「cuisine」(キュイジンヌ)も、英語の「cooking」(クッキング)も、語源はラテン語の「coquere」(コクエレ)だそうです。そして、コクエレの意味は「火熱を加える」。
 だから、ラテン語圏の『人間は火を持つことによって初めて料理するようになったのだ」という認識においては、日本の『料理名人が芸術的につくりあげた一品でも、それが刺身などの火の通っていないものである以上は、西洋流にいえば”料理以前”の段階にとどまったプリミティブなものであるということになるわけだ』。

 『そこへいくと、日本の哲学は正反対だ』と氏は続けます。『日本の料理では、切ることと盛りつけること、つまりカッティングとディスプレイの技術が、料理人を料理人たらしめる不可欠の要素なのだから。
 「庖丁人(ナイフを持つ人)」
という言葉が、そのまま”料理人(コック)”を意味するのが日本料理である。
』と。


「火を使う」人がラテン語圏の料理人。
「包丁を使う」人が日本の料理人。



 私はここで、なるほど〜!と膝を打ったのです。私が海外料理番組にはまった理由が、バッチリ見えたのです。

 前にも書きましたが(ココ)、私はすごい不器用なのです。未だに包丁を上手に使えません。それが結構なコンプレックスだったのですが、海外料理番組では、ナイフの使い方はさほど大事なことではないのです。フードプロセッサーやブレンダーなどの道具を使えばいいのですから。

 ところが日本では、そういえば学校の家庭科でも、まず最初に包丁の使い方から始まり、千切り、みじん切り、いちょう切り、角切り、乱切り..........と、これまた見事に名前のついた種々多様な切り方を習った気がします。玉村氏の言うとおり、ことほどかように日本では包丁の使い方、切り方がとても大切なのです。

 よく有名人などがテレビで母の思い出を語るとき「朝起きると、台所から母がトントントンとネギを刻む小気味よい音が聞こえてきて、云々。」などと言うのを聞きますが、実際、日本の主婦の包丁さばきは、世界に誇れる技術だと思います。日本の母たちは、代々、そのように包丁が使えるように、娘を育ててきたのでしょう。

 しかし、不器用な私はそれができない。だから、胸を張って料理が好きとか得意とか言えなかったんだけど、包丁仕事は道具に任せる西洋式料理を目の当たりにして、私の料理はこれだ!と開眼したのでありましょう。今まで見えていなかったものが見えた気持ち。ナイジェラが料理番組やってる意味もわかって、ほんと、すっきりしました。


 ですから、日本不器用連盟の奥様方!、(世界的な観点で見れば)包丁が下手でも、料理上手にはなれるのです! 器用な奥様たちのことは羨ましいけど、できないことをくよくよ悩む必要はないのです。
 器用な人も、不器用な人も、それなりに。とにかく楽しんでお料理しましょう!
(この結論は玉村氏の執筆意図とは全く関係ありませんけどね。)

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<追記>

 「道具」について書いていて、これまた私が常日頃不思議に思っていることがすっきりしました。

 それはですね、「こちら側のどこからでも切れます」っていう小袋を開けるアレ、そして「手で切れます」っていう洗剤なんかの詰替用の袋を開けるアレ。

 こんな小さな細かいことを一生懸命に考えて技術開発するなんて日本人だけだろうなぁ。と思っていました。だって、ハサミを使えば済むことだもの。

 でも料理における道具の立場を考えていて、要するに、日本人は料理に限らず「道具」を使わない(必要最小限しか使わない)のだと思ったら、これもまた、なるほどねぇ。と思ったのであります。



 いやはや、「料理の四面体」も「パリ•旅の雑学ノート」も、玉村氏は日常の小さなことを、ちめちめネチネチとどこまでも突き詰めて考えていて、それがとてもおもしろいのです。でもって何でも食べることに収束していくのも、食いしん坊の私には嬉しい。
 見過ごしているようなささやかな疑問や、当たり前と思っている常識を、見直して、あれやこれや、思いを巡らすのは、お金のかからない、知的で贅沢な遊びですね。私も見習いたいものです。

 あ、長くなっちゃったので、「パリ•旅の雑学ノート」については、またの機会に書きたいと思います。


 最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

 お気軽にコメントいただければ、更に嬉しいです。


















 
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納得!

デミさま、いつも楽しく拝読しております。
LA人はとにかく不器用。日本人は器用だなーと思います。
それに、学校に家庭科の授業は無いので、料理の知識も栄養学も普通は知りません。
家電が50年前とたいして性能も形も変わりません。
1つの機能の為に大きすぎるものが多いです。
お家が広いですから。
日本は狭くてお片付けをするから、最小限で最大限の事をする能力が高いと感じます。
断捨離なんて、LAでは出来る人少ないと思いますよ。
とにかく日本人は細かい細かい事を丁寧にして、今より良くして、改善してへりくだる(笑)。
どこからでもあけられるパッケージの技術は日本にしか無いそうですよ。
それが便利でもあり、めんどくさくもある国だなと。
ただ、料理はやはり世界一 ですよね。刃物の切れ味も。

Re: 納得!

LINDA

いらっしゃいませ! コメントありがとう〜!
納得してもらえて、嬉しいっ。
ほんと、日本人って器用だよね。
(不器用な日本人って、ダンスの下手な黒人に匹敵するくらい、アイデンティティの危機を感じます^^;)
包丁命の日本の刃物の切れ味が世界一ってのも納得。
私、最近までGLOBALの包丁が日本製って知らなかった。。。。しかも、岐阜の関。(ドイツ製かなんかだと思ってたのよねぇ。)
日本人は「最小限で最大限のことをする能力が高い」って、リンダの言う通り!それもほんとそうだね。
もちろん一長一短で、いろいろ面倒くさいのも事実だけど。
どこからでも開けられるパッケージの技術もそう、やっぱり日本にしかないんだ〜。
他の国の人には不要だよね。っていうか、無駄くらいなもんで。

また、LAから新鮮な目線でコメントください、楽しみにしてます!
プロフィール

demi

Author:demi
いらっしゃいませ。デミと申します。
家事全般苦手なダメ主婦ですが、食べることと飲むことが生き甲斐なので、料理だけは好き。海外料理番組オタクとして、休日は、ワイン片手に、簡単!きれい!美味しい!料理づくりに励んでおります。
メニューの記録を残しておきたいと始めたブログですが、料理以外にも、徒然に思うことなど書いています。
よろしくお付き合いくださいませ。

2014年5月より「皆でつくって皆で食べる!」ホームパーティスタイルの料理倶楽部『デミーズキッチン』(略して「デミキチ」)主宰。

Pinterest https://www.pinterest.com/demicaballero/
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